四日市の山手、小林町、山田町、および波木町の足見川左岸(北岸)の山林約100a にメガソーラー計画があり、現在県条例による環境アセスメントが進められている。事業主は東京の会社(代表者 金田直己氏)であり、同社は四日市桜町にも同様なメガソーラー計画を進めている。
当会の調査でここ、足見川左岸(北岸)の山林がサシバの繁殖地であることが明らかになった。この地域では2009年および 2013年にもサシバが観察されており、永続的な営巣地であると判断された。また、オオタカつがいによる採餌(狩り)も観察された。当会は8月1日、三重県知事、四日市市長に対し、この地域を保全し、メガソーラー計画をやめさせるよう、要請した。また、会社にも同趣旨の申し入れを行った。この内容は同日三重県庁記者クラブで記者会見を行い明らかにした。毎日、読売、中日、伊勢の各紙が取り上げ、翌日朝刊に掲載された。
以下に県知事・市長あての要望を記載します。
要望内容(三重県知事あて:前文は略)
1)当該ソーラー予定地を全面的に里山生態系保全区として保護してください。そのためには予定地におけるソーラー事業は中止すべきとの知事意見を表明し、計画の阻止のために努力していただきたい。
2)里山生態系保全のために、この山林と周辺水田も含め、自然環境保全条例にもとづく、保全地域への指定など積極的保護策を取っていただきたい。
3)自然エネルギー利用が自然環境を破壊しないように、県内全域のゾーニング、地域別総量規制など、有効な措置を取っていただきたい。
≪要望書のPDF≫四日市足見川メガソーラー予定地についての要望(県知事宛)
要望内容(四日市市長あて:前文は略)
1)当該ソーラー予定地を全面的に里山生態系保全区として保護してください。
そのためには、予定地におけるソーラー事業は中止すべきとの意見を表明していただきたい。
2)里山の自然は、四日市市民にとっても環境教育などで必要であり、豊かな自然を持つことは市民としても誇りになります。生態系保全のために、予定地周辺水田も含め、積極的保護策をとっていただきたい。
3)四日市市では、これまで工業優先の施策が行われ、周辺の里山は工業用地造成、道路建設等により破壊されてきました。今再び貴重で広大な里山を破壊してしまうのは、四日市行政に重大な汚点を残すことになります。条例などを設定し里山の保全を図っていただきたい。
4)当該ソーラー建設による雇用や税収の増加などの期待は微少であり、地域住民にとって害があってもメリットが少ない事業と思われます。
是非事業の中止をお願いしたい。
≪要望書のPDF≫四日市足見川メガソーラー予定地についての要望(市長宛)
(平井正志)