Nordmann’s Greenshank
( Tringa guttifer )
東アジアに生息する中型のシギ。アオアシシギによく似ているが、脚はアオアシシギほど長くなく、色もやや黄色味を帯び、嘴の根元が太い。サハリンおよび大陸オホーツク海西岸で繁殖し、マレー半島、スマトラ島などで越冬する。渡りの途中に日本、韓国、中国沿岸を通過する。
際自然保護連合 (IUCN=International Union for Conservation of Nature)によると全世界での推定生息個体数は 600羽から 1300 羽であり、個体数は減少傾向にあるとされている。 三重県で見られることはごく稀である。古く 1953 年 9 月 8 日に伊勢市宮川河口、樫原新田で 1 羽が捕獲され剥製標本になっている。橋本太郎氏が採集したものと思われる。それ以降は 1976 年 9 月 26 日に櫛田川湿田で記録があるが、発見者は死去しており、詳細は判然しない。また、2002 年 9 月 5 日から 8 日五主海岸で記録がある。さらに近年では2018 年9月3日 雲出川河口で撮影されている。それ以降の記録はない。まさに絶滅寸前の種と言えよう。