Fairy pitta
( Pitta nympha )
名の通り、豊かな色彩をもつ、ヤイロチョウ科の小鳥。丈夫な足を持ち、夏鳥として日本に飛来し地上近くで営巣する。タイ、マレーシア、台湾、中国南部など東南アジアに広く生息する。日本は分布の北限にあたる。
国際自然保護連合(IUCN) のレッドリストでは絶滅が危惧されるVUとされている。東南アジアでは森林伐採などで影響を受けていると考えられる。日本での生息状況は明らかでない。西日本の常緑広葉樹林に夏鳥として飛来し、繁殖する。地上でミミズなどの餌をとる。高知県では恒常的に繁殖しているという。IUCN では日本での生息数を50~1000羽と推定している。
県下での状況
三重県中南部でホヘン、ホヘンと聞こえる独特なさえずりを聞くことがあり、生息していることは確実であり、繁殖していると考えられるが、確実な繁殖情報はない。暗い林で、ミミズなどの多い、谷筋を好むようである。この鳥が好む、シイ、タブノキなどの常緑広葉樹林は植林などですでに県下でもごく少なくなっている。現在残っている常緑広葉樹林は大切に保護すべきであるし、できれば拡大すべきである。