津市と伊賀市にまたがる経ヶ峰とそれに続く山域に風力発電計画が持ち上がっている。
東京の「株式会社グリーンパワーインベトメント」なる会社が「平木阿波ウィンドファーム」および「ウィンドファーム津芸濃」の互いに隣接する2つの計画を作り、現在アセスメントの方法書が縦覧されている。
計画ではこの山域に3000kwの風車(全高145m)が合計24本立つ。経ヶ峰の山頂は避けているものの、隣接するいくつかのピークは計画域にあり、風車が建設されるらしい。風車は津市安濃町からも、津市街地からも見えるようになる。
この山域にはクマタカが棲息することが知られている。クマタカへの影響は1)直接風車に衝突する、2)風車を避けて飛ばなければならないため繁殖効率が落ちる、あるいは3)風車をきらって繁殖地そのものを放棄するなどの可能性が考えられる。しかし風車への衝突についてもモデルはあるが、その衝突モデルを野外で実証した例はない。その他の影響については解析方法すら公表されていない。
方法書に関する説明会が伊賀市、津市で行われた。そのうち安濃町中公民館で2月8日行われた説明会では地元の人達の経ヶ峰に対する思いが次々に述べられ、意見は皆反対であった。改めて経ヶ峰がいかに地元に親しまれた山であるかが明らかになった。また、計画が津市民に周知されておらず、津市街地でも説明会を開き、かつ方法書縦覧期間を延長するよう要望があった。会社側は責任ある立場の社員が出席していない模様で、すべて「検討する」との返答に終始した。
当会は風車の建設に反対し、方法書に対する意見を提出する予定である。